繊細さん(HSP)は他人への共感力が高く、他人の問題も自分のものとして捉えてしまう傾向があります。
そのため、周囲にアンテナを張り続けている状態が続き、人間関係にとても疲れやすい性質を持っています。
私の体験談ですが、人と接するときには相手に不快感を与えないよう、発言や行動には日々注意を払っていました。
特に会話の大好きな人や立場の高い人に対しては、会話を途切れさせたり変な空気にならないよう、リアルタイムで考えながら口を動かしていて大変だった記憶があります。
正直なところ、心身が休まる時間は家に帰ってから寝るまでの間だけでした。
そんな日々を繰り返し続けていたある日、私は人との交流がつらくなり怖くなってしまいました。
いつしか自分を守ろうと最低限の人間関係以外を避けた結果、適切なコミュニケーションの取り方がわからなくなってしまい、人見知りになってしまいました。
慣れていない人と話したり電話に出たりするのはもちろん、職場の同僚と接するだけでも疲れてしまい、極力避けたいとすら思ってしまいます。
今回は、私のように人見知りの気質を持っている方に対して、どのように克服していくのが良いかを一緒に考えていきたいと思います。
人見知りとは
本来「人見知り」という言葉は子どもに対して使われていたそうです。
子どもが知らない人を見て怖がったり、恥ずかしがったりする様子から「人見知り」と言われるようになりました。
しかし現代では、大人に対しても「人見知り」という言葉を使います。
個人差はあるものの、下記のような人が人見知りとして該当することが多いです。
- 人前に出るのが苦手
- 慣れていない人とコミュニケーションを取るのが苦手
- 自分から話しかけるのが苦手
- 新しい環境で緊張しやすい
人見知りの人は周囲を気にしてしまい自然なコミュニケーションをとるのが苦手な傾向があります。
結果として、強いストレスに悩まされてしまうケースも多くあります。
相手に配慮しすぎてもコミュニケーションがうまくいかないんだね…
繊細さん(HSP)が人見知りしてしまう3つの原因
そもそも、なぜあなたは人見知りをしてしまうのでしょうか。
赤ちゃんや子どもの人見知りというのは、人間に備わっている防衛本能です。
知らない人や慣れていない人に対して、「この人は危険かもしれない」という本能が働き、泣いたり恥ずかしがったりしてしまうようです。
大人の人見知りも本質は同じで、恐怖やストレスからの防衛本能が働いている可能性が高いです。
コミュニケーション方法がわからない
内向的な性格の人はうまく人とかかわることができず、気づいたら一人の時間を過ごし続け、いつの間にか人見知りになってしまったという人もいるでしょう。
コミュニケーション方法についての知識や経験が不足してしまっているため、どう人と接すればいいのか誰に相談すればいいのかがわからず、悩んでしまいがちです。
どこまでプライベートに踏み込んでいいのか未だにわからないです…
人間関係にトラウマがある
人間関係においてトラウマがある場合、人見知りに繋がる可能性があります。
- 身長の低さをからかわれた
- 活舌が悪いことでのけ者にされた
- 重要なプレゼンで失敗してしまった
こういった経験から恐怖心が芽生えてしまい、コミュニケーションを嫌ってしまうこともあります。
「どうせこの人も信頼できない」「自分のことを話してもバカにされるだけ」など、最初からネガティブな思考を持ってしまい、人と関わることが面倒になってしまいます。
心の傷を守るために壁を作っちゃうんだね…
ストレスの多い環境
ストレスの多い環境に居続けることで、人見知りになってしまうケースもあります。
無意識にストレスを感じるものから避けたくなり、自分の殻に閉じこもってしまいます。
例えば、疲れているときに「だれとも話したくない」「なにもしたくない」思ったことがありませんか?
それは、自己防衛をしているサインです。
人間関係から不満やストレスが発生するケースは多いですね。
人見知りの3つの特徴
人見知りと一言でいっても、厳密には人と話すことが「嫌い」なのか「苦手」なのかなど、人見知りの理由は異なっているものです。
それでは、人見知りに共通しやすい特徴とはどのようなものがあるのでしょうか?
私の経験も踏まえ、共通しやすいと考えられる特徴を3つご紹介します。
緊張しやすい
人見知りは緊張しやすく、人前に出ると極端に緊張してしまうことがあります。
特に、初対面の人との会話では相手がどんな人なのかを探りながら会話をすることもあるため、常に神経を研ぎ澄ませていることも多いと思います。
なぜなら、相手との会話で沈黙の時間が来るのを怖がってしまうからです。
「自分が何か話さなくてはいけない」という焦りから頑張って会話するものの、ネタが尽きてしまうと結局無言の時間になり空回りしてしまいます。
強い不安や緊張はストレスの元ともなるため、苦手意識を感じるのではないでしょうか。
私は人前に出るのが緊張して苦手!
相手の目を見て話せない
相手の目を見て話すのが非常に苦手な人もいます。
相手と目が合うとつい目を逸らしてしまうため、相手の口から首元あたりに目線が行きがちです。
自分に自信がなく目を合わせられない人もいれば、本心を見透かされそうな恐怖から目を合わせられない人もいるでしょう。
私も相手の目を見て話せないです…なんだか怖くて…
自己肯定感が低い
自己肯定感が低い方は慣れていない人と話すときに、相手からの評価を気にしてしまいがちです。
相手に不快な思いをさせないように発言や行動の一つ一つを考えてしまうため、必要以上に神経を使い疲れてしまいます。
次第に挨拶やちょっとした世間話ですらも億劫になり、自分が嫌になるというループをしてしまいます。
自分に自信を持てないと、人見知りになりやすいと考えられます。
「自分」という軸を見失わないことが大切なんだね!
繊細さん(HSP)が人見知りを克服する3つの方法
ここまで人見知りについてご紹介してきましたが、人見知りを克服することはできるのでしょうか。
すぐに克服するというのは難しいですが、少しずつ自分を受け入れてあげることで、人見知りを軽減していくことはできると思います。
私のおすすめの方法を3つ、ご紹介します。
緊張してしまうことを受け入れる
人見知りでない人でも、慣れていないことに対して少なからず緊張します。
つまり、緊張してしまうことが悪いわけではないのです。
緊張を受け入れ、人との交流の中で自分に無理なくできることを、何か一つでいいのでやってみてください。
最後には頑張った自分をほめてあげることで、自己肯定感にもつながります。
ありのままの自分を受け入れ、認めてあげるのはすごく大事だと思う!
「会話」ではなく「質問」をする
人見知りにとって、会話を続けるというのは至難の業だと思います。
「話す」のではなく、「聞く」方に考えを変えることも一つの手です。
会話だと常にキャッチボールが発生するため、とても神経を使ってしまいますが、質問にすることで相槌を挟めるタイミングを増やすことができます。
聞き上手になることで相手の話に興味があるという意思を示すことができ、自分から会話を切り出す負担も減るため気持ちも少し楽になるでしょう。
お互い聞き手側のスタンスだったらどうするの?
無理に話題を作らない方がお互い気が楽なのかもしれないね。
話したいことができたら話題を振るくらいの気持ちでもいいのかも!
周囲の評価を気にしすぎない
周囲の評価を気にするのをやめてみましょう。
相手の気持ちに敏感になるほど、言葉選びが発生して疲れてしまい、コミュニケーションが苦手になってしまいます。
とげのない言い方で自分の気持ちを伝えられれば、相手にとって不快になることなく人間関係も築くことができます。
周りの人に評価されるのは悪いことじゃないけど、無理してまで気に入られる必要はないと思うよ!
まとめ
- 人見知りはココロを守ろうとしている防衛本能
- 人見知りは緊張しやすく、自分に自信を持てないケースが多い
- 人見知りを克服するため無理をするのではなく、自分にできる方法でコミュニケーションをとる
- 頑張った自分を認めてほめてあげましょう、自己肯定感の向上につながります。
人見知りにとって、初対面や慣れていない人と会話をするのはとてもハードルが高いと思います。
しかし、どんな人間でも少なからず緊張する場面は往々にして訪れるものです。
緊張するのは当たり前だと割り切って、緊張してしまう自分を優しく認めてあげましょう。
人見知りは決して悪いことではありません。
焦らずに自分のペースで向き合うことで、少しずつ人間関係に慣れていき、克服していくことが大切です。
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