今回は、Webエンジニアがどのような仕事をしているのかを、調べてみました。
Webエンジニアと聞いて、みなさんはどのようなイメージが浮かぶでしょうか。
- プログラミングスキルが必要そう
- 将来性がありそう
- 年収高そう
- 未経験からのキャリアチェンジが難しそう
このような印象を持っている方は多いのではないでしょうか?
確かに、WebエンジニアはWeb系の職種としては参入ハードルが高めな職種だと思います。
しかし、Webエンジニアの仕事内容と必要なスキルの全体像を把握することができれば、一つずつハードルを越えて未経験からでも目指すしていくことが可能です!
それでは、Webエンジニアについて一緒に確認していきましょう。
Webエンジニアとは?
Webエンジニアとは、皆さんが普段利用するWebサイトやECサイト、SNSやWebアプリケーションなどのWeb上で運営されるサービスを作り上げるお仕事です。
お仕事の範囲も設計~開発、運用・保守に携わるため、Web開発の全般を担うことになります。
特に、ECサイトでのお買い物やSNSでの情報収集や交流、インターネット検索などは日常的に利用している人は多いのではないでしょうか?
もはやインターネットは私たちの生活から切り離せないような重要な情報インフラとなっており、Webエンジニアは今後も必要となってくる職業と言えるでしょう。
確かにスマホが使えない生活は考えられないかも…
Webエンジニアの仕事内容
Webエンジニアの仕事は、多岐にわたります。
- クライアントの要望のヒアリング
- システム要件定義
- システム設計
- システム開発
- システムテスト
- システムリリース
- システム運用保守
簡単に言ってしまうと、Webサービスの開発全般と、リリース後の運用と保守になります。
企業の体制にもよりますが、基本は複数人のメンバーで仕事を分担し、各工程を進めていく形になります。
ヒアリング
まずは、どのようなWebサイト・システムを求めているのか、クライアントからヒアリングを行います。
この際にクライアントとの認識に齟齬が起こらないよう、疑問点は解消・あるいは要確認項目として可視化して共通認識としていくことが重要です。
また、クライアントの要望をすべて受け入れるのが正しいというわけではなく、Webエンジニアとしての視点から要件について提案していくことも重要となります。
要件定義
ヒアリングした内容から、要望を実現するために必要な機能やポイントをまとめ、要件定義書を作成します。
要件定義では、開発するべきシステムのゴールを明確にして、具体的なスケジュールや実装する機能を確定する工程のことを指します。
実際に開発に入る前での、クライアントとじっくり認識共有のできる最後のタイミングですので、わかりやすい説明を行えるコミュニケーションスキルも重要となります。
詳細設計
要件定義書でクライアントとの認識共有が完了したら、システムの詳細設計を進めていきます。
実際の開発段階では時間がかかりがちなため、詳細設計段階で細かく機能単位での設計をしておくことができると、開発時やテスト時の工数を削減することができるでしょう。
Webエンジニアとしての業務では開発工程よりも、要件定義や詳細設計に重点を置き仕様を可視化していくことのほうが実は重要なのです。
開発までの工程をしっかりとこなすことで開発工程以降の期間短縮が見込めます!
開発工程
仕様で定めたプログラム言語を用いて開発を進めます。
Webシステムの開発では、JavaやPHP・Rubyといったプログラム言語を使うことが多いでしょう。
開発工程では、先の要件定義・詳細設計がどこまで質の良い状態に持っていけるかで、完了までのスピードに大きく影響します。
つまり、Webエンジニアにはプログラミング能力が必要ですが、それ以上にシステム開発全般に関する能力・経験とコミュニケーション能力が必要とされるわけですね。
テスト工程
開発が完了したら、システム全体でのテストを行います。
機能単体でのテストは開発工程でまとめて行われることがありますが、ここではすべての機能を結合してインプット・アウトプットを確認しながら、総合テストを行うことになります。
テストをする目的としては
- 要件定義書に沿った機能を有したシステムになっているか
- 設計書に記載された通りの機能・結果を確認できるか
- 特定の状況下で不具合(バグ)が発生しないか
- 運用に耐えれる稼働状態になっているか
といった面を確認していきます。
リリース
システムテストで問題ないと判断されて、ようやくシステムがリリースされます。
実際にユーザーが使えるようになりダイレクトに反応を受け取ることができるため、この瞬間が一番好きだというエンジニアの方も多いのではないでしょうか。
しかし、リリースを開始したからと言ってそこでエンジニアとしての仕事が終了するわけではありません。
運用保守
システムの公開後も不具合やサーバートラブルなど、運用面で問題がない発生していないかを確認したり、フィードバックを受けて機能改善や向上を図ることも仕事のうちです。
特に、テスト時と比べると利用ユーザー数やサーバー負荷の増加は避けられないため、今まで確認できていなかった不具合やトラブルが発生することも多いです。
こういった問題の一つ一つを迅速かつ正確に対処することで、品質の向上とユーザーの満足度を獲得していくことが大切です。
Webエンジニア内での職種
ここまでWebエンジニアの仕事内容を紹介してきましたが、業務範囲の広さは感じていただけたと思います。
しかし、Webエンジニアにも扱う技術や得意な領域により、さらに細分化することができます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションの「ユーザーから見える部分」の開発を行うエンジニアです。
わかりやすい例だと
- アニメーション(動きや変化)をつける
- メニューからページ移動できるようにする
- 文字の大きさや間隔、色を調整する
- 画像や文字の配置を調整する
- ユーザーが操作できる入力欄やボタンを配置する
といったことが挙げられます。
コーディング作業を行う際には、HTML・CSS・JavaScriptといったスキルを中心に扱うことになります。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションでユーザーからは見えない「裏側」の開発を担当します。
たとえば、Webサイトで会員登録をした際に会員情報を登録する処理や、ログインの処理などの「直接見えない処理」が主にバックエンドのフォーカスにあたります。
- JavaやPHP・PythonなどのWeb系プログラミングスキル
- SQLServerやMySQLなどのデータベースに関する知識
- データベースの操作に必要なSQLのスキル
- WindowsServerやApache・Nginxなどのサーバーに関する知識
- セキュリティ対策に関する知識
上記のように広く専門性を求められる分野になるため、高いスキルが要求されます。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアは、設計~運用までの全工程に対応できるスペシャリストなエンジニアです。
開発スキルも、フロント・バックの両方をこなせる方が多いです。
1人でほぼすべての工程を対応できる高いスキルを持っていることから、例えば小規模プロジェクトやベンチャー企業のスタートアップなどでは大変需要が高い存在と言えるでしょう。
フロントエンドエンジニアはレイアウトやデザインが中心で
バックエンドエンジニアはサーバー・インフラ系の整備が中心
ということなんだね。
Webエンジニアに求められるスキル
最新技術のキャッチアップ
成長の早いWeb業界では、自主的に学習をして最新の技術をキャッチアップしていくことが重要です。
日々、最新の技術に興味を持ち学習することは、Webエンジニアにとって大切なスキルです。
何年も今のスキルが通用し続けるという保証はないことを理解して、新しい技術や興味のある技術には積極的に触れていくことをおすすめします。
毎日の確認が苦しい人でもせめて2~3日おきには確認しておいた方がいいと思います!
コミュニケーション能力
Webエンジニアは、基本的には複数人によるプロジェクトでWebサイトやアプリケーションを作成していきます。
たとえ1人で全工程を担当できるフルスタックエンジニアの方でも例外ではありません。
お金をもらって仕事をする以上、必ずクライアントが存在するため、クライアントとのコミュニケーションは必須となります。
プロジェクトにより多少違いはありますが、WebディレクターやWebデザイナー・他のWebエンジニアなど、担当領域の異なるメンバーと連携をして進めていくことも多いです。
プログラミングスキル
Webエンジニアにとって、プログラミングスキルは重要です。
なぜなら、プログラミングスキルがないとプログラムをする以前に、システムの設計書を書き起こすことができないからです。
自分でプログラミングができるレベルのスキルがあるとベストですが、最低限プログラムの性質や言語による得手不得手があることまでは理解しておきましょう。
まずはJavaやPHPといった需要の高いプログラミング言語を「調べながらコードを書ける」レベルを目指していきましょう。
論理的思考力
Webシステムにおいて特に重要なのは、要件定義~設計書作成までの上流工程になります。
クライアントに要望をヒアリングし課題を抽出し、どのように解決していくのかを明確にしていくことができるとプロジェクトがスムーズに進行できるでしょう。
そのために必要になってくるのが、論理的思考力です。
「何が問題」で「どう解決するか」を筋道立てて考えていけるようになると、重宝されるWebエンジニアとなれるでしょう。
サーバーに関する知識
Webシステムを展開する場合、必ずサーバーを用意することになります。
サーバーやOSに関する知識・セキュリティ対策・データベースに関する知識など、バックエンドエンジニアに必要な能力が要求されます。
「自分はフロント側だから関係ない…」なんてことはなく、フロントエンジニアでも基礎知識はおさえておかないと、バックエンドエンジニアとの連携がスムーズに取れなくなってしまいます。
覚えていくのは大変ですが、バックエンドエンジニアとして経験を積んでいけば、技術面ではフルスタックエンジニアにかなり近い状態になれるでしょう。
Webエンジニアの年収
Webエンジニアの年収の相場は約500万円と言われています。
習得したプログラミング言語や経験によって当然差はありますが、経験の浅いエンジニアでも400万円以上になるケースが多いそうです。
年収を上げるためには、主に下記のようなことが挙げられます。
- JavaやPHP・Pythonなどの需要が高いプログラミング言語を習得する
- 幅広い開発プロジェクトに参加する(なるべくリーダー以上での参加が望ましい)
- サーバーやSQL・セキュリティ面の知識を身に着ける
- 実力を示すために必要な資格を取得する
高いスキルを身に着けると年収にもダイレクトに影響するんだね!
未経験からWebエンジニアになれる?
結論としては、未経験からでもWebエンジニアを目指すことは可能です。
ただし、勉強して知識を身に着けただけではWebエンジニアとして活動するのは難しいでしょう。
勉強して資格を取得したり、自分でプログラミングしてWebサイトやアプリケーションを作り、アピールできるくらいの実力を示せないと転職も独立も正直なところ厳しいと思います。
ここでは、私がおすすめする未経験からWebエンジニアを目指し方をご紹介します。
STEP1 動画や学習サイトを見て学習する
まずは無料の動画や学習サイトを見て自主学習をしてみましょう。
動画はYoutubeを、学習サイトはProgateやドットインストールなどを利用してみるとよいでしょう。
上記はいずれも無料で学習することができます。
ここでの目的は、プログラミングに興味を持って学習を続けられそうかを確認することです。
何日か続けても全く興味を持てなかったり、英文字ばかりの画面が嫌になってしまうようであれば、一度学習を辞めて本当にWebエンジニアを目指すかどうか再度考えてみたほうがよいでしょう。
STEP2 必要なスキルや言語を学習する
Webエンジニアを目指してみようと思ったら、次に必要なスキルや言語を学習しましょう。
まずは動画や書籍などを参考に、自分のパソコン上でプログラミングができる環境の構築から始めます。
躓きやすい点も多いですが、焦らずにわからないことを調べて解決しながら、自分のペースで進めていきましょう。
環境の構築ができたら、プログラミングを学習していきます。
学習するべきプログラミング言語は、フロントエンドを目指すかバックエンドを目指すかで、優先順位は変わってきます。
まずは、下記のプログラミング言語について調べながら挑戦してみましょう。
- HTML・CSS・JavaScriptといったフロントエンド側のスクリプト系言語
- Java・PHP・Pythonといった需要の高いプログラミング言語
- SQL文を使ったデータの登録・呼び出し
もちろん、この時点ですべてマスターする必要はありません。
実際にトライアンドエラーを経験することが、このステップで重要なポイントになります。
STEP3 プログラミングスクールに通う
ここまで独学でなるべくお金をかけずに学習をしてきましたが、いかがだったでしょうか?
一度も躓かずにプログラミングを習得できたという人は、ほぼいないのではないでしょうか。
正直なところ、成長の早いWeb業界でエンジニアを目指すのであれば、独学だけで戦力になるレベルを目指すのは非常に難しいです。
「本気でWebエンジニアになりたい!」と思ったのであれば、カリキュラムや期間・費用を確認し自分に合ったプログラミングスクールを見つけて受講するべきでしょう。
スクールに通うことで基礎を学ぶだけではなく、現役エンジニアの講師から今のトレンド技術を教えてもらえたり、ポートフォリオの作成までサポートしてもらえます。
中には転職サポートや案件獲得サポートをしてくれるスクールもあるため、可能であればスクールは受講して実力をつけていくことを検討してみてください。
Webエンジニアを仕事にしたいならスクールに通った方が有利です!
受講費用はかかるけどお給料数か月分で取り戻せます!
STEP4 ポートフォリオを自作してみる
ポートフォリオは、自分の実力を示すための作品になります。
Webエンジニアの場合、Webサイトやアプリケーションを作り公開することで、プログラミングの実力を示すことができます。
コンセプトについてもポートフォリオ内で説明できる状態にしておくと、より説得力が増すことでしょう。
STEP5 資格を取得する
Webエンジニアに資格は必須ではないですが、資格を持っているとポートフォリオのほかにも、自分の実力を証明する武器を手にすることができます。
有名どころな資格としては
といったものがあります。
余力があれば、受講を検討してみるとよいでしょう。
STEP5 転職・独立のために行動する
ここまでWebエンジニアとしてスキルを高めてこれたあなたであれば、あとは自分の理想の働き方を目指すだけです!
会社員としてWebエンジニアへ転職を希望するのであれば
- 業界研究と企業調査を行う
- 履歴書の完成度を上げる
- 面接の対策をする
といったことを進めていきましょう。
フリーランスや副業でWebエンジニアとして活動したい場合は
- クラウドソーシングサイト
- 案件マッチングサービス
- 知人やSNSでの紹介
といったものを活用して案件を取得していくことになるでしょう。
Webエンジニアのメリット・デメリット
相手の求めているものをプログラミングで形にできる楽しさがあるんだね!
まとめ
Webエンジニアとは、Webサービスを利用したWebサイトやWebアプリケーションを開発するエンジニアです。
入門のハードルが少し高いこともあり、人手が不足しているため、将来性も高く人気な職種になります。
モノづくりのやりがいを感じながら、やや高めな年収をもらえるのもポイントです。
未経験から目指す際には、ポートフォリオや資格取得で実力を示すことで、転職や独立にも大きく効果を発揮できるでしょう。
Web業界やIT業界は技術の進歩が速いため、常に最新の情報を追いかける必要がありますが、プログラミングでモノづくりをしてみたい人にとってはピッタリな職業だと言えます。
興味を持たれた方がいたら、まずはぜひ動画や学習サイトでプログラミングに触れてみてくださいね!
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